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天童温泉スタッフ対象にケアサービス研修を開催しました
2024/04/12

天童温泉スタッフ対象にケアサービス研修を開催しました

2024年4月10日(水)に、Tenpoにて天童温泉の旅館や飲食店スタッフ向けにケアサービス研修を開催しました。


講師を務めてくださるのは、天童市で介護事業を行っているエミオンさん。3年前から同様の研修を行ったり、入浴介助サービスを一緒に作ったりしています。


天童温泉は令和3年から令和6年までの4年間で各旅館および周辺飲食店のハード面を改修する事業を行っております。地域一体でユニバーサルデザインという誰でも利用しやすい客室、お風呂、ラウンジ等々を改修しています。

それらはあくまでもハード面のアップデートで、対応するスタッフの受け入れ体制や心のバリアフリーなど、ソフト面の強化も欠かせません。

そこで、今回もケアサービス研修を開催するに至りました。

集合して、まずは座学。今年の4月から義務化された障がい者への合理的配慮の話や、コミュニケーションの取り方、100円で購入できるあるとうれしい備品の話などを伺いました。

お年寄りの方でも使いやすい皿やスプーンの話は受講者の印象にも残ったらしく、早速買いに行きたい!との声も。


その後、昼食をはさんで、実地研修へ。

車いすの基本的な使い方や気をつけることから始まり、その後実際に乗ってみての研修になります。旅館に車いすがあっても使うことが多くないので、空気をつめたりメンテナンスをしたりすることも重要なことだと教わりました。

車いすに乗ることはなかなかなく、実際に乗ってみることで、視点が低いことによる見え方の違いや、ちょっとした段差や道のでこぼこも感じました。


その後、ほほえみの宿滝の湯に移動し、段差の越え方等を教わります。男性と比べて力のない女性スタッフは、段差を越えるのが大変です。そこで、腕で持ち上げるのではなく、太ももを使って押すようにすると楽にできることを学びました。


今回、12名の旅館や飲食店スタッフが研修を受けました。

学んだ中で何よりも大切なのは、技術ではなく声がけ。今回学んだからといって思い込みや憶測で行動せず、「お手伝いできることはありますか?」とまず声がけすることが大切だということを学びました。

旅館や飲食店スタッフは介助のプロではないので、むやみにサポートしすぎることは逆に相手にケガをさせる危険もあります。ただ、基本的な知識を学んでおくことで、様々な方が来た時の対応がしやすくなります。

スキルも大切ですが、それよりも心のバリアや先入観をいかに取り払って親身に対応ができるかだと思います。

今後は、旅館スタッフのみならず地域内の飲食店や観光施設の方々とも交流しながら同じような研修を開催しエリアとして受け入れ体制を強化していければと考えております。